ドル円レートを乱高下させるトランプ政権の為替政策の方向性は?

トランプ大統領は民間企業の経営方針、それも、トヨタやフォードなど日米の経済の根幹に関わるような大規模な製造業に介入してきます。
そして特定の企業について介入した後は、その後の見通しと言うか率直に言えば思惑を隠さずにぶち上げます。
露骨な言葉で円安に不快感を表明したり、低コストを求めて製造ラインをメキシコに移転させようとする企業を恫喝したり特にドル安に誘導しようとするときはなりふり構わずといった体で「アメリカファースト」を叫びます。

一見すると支離滅裂なトランプ大統領ですが彼が発言をするときは2通りの理由しかありません。

1.相手を嘘つき呼ばわりしてでも自分の過去の行動を強引に弁解するときと
2.アメリカ国内の雇用を増やそうとする(これも強引に)ときです

めちゃくちゃに見えてトランプ大統領は 、4年後の再選を目指してこの二つを使って自分の支持率を上げようと必死です。
就任直後の支持率が40%台では史上最悪のレベルですしヒスパニックなどのマイノリティ層や、人種差別を極端に嫌う都市部のインテリ層などにトランプ氏が支持されることは永久にないでしょうから
中下流の白人労働者層の絶大な支持を取り付けられないと、一期目が終わったところで大統領候補にすら選ばれないという屈辱もあり得ます。

そうならないためにはトランプ氏は「古き良きアメリカの立役者」を演出し、田園地帯や地方小都市のブルーカラー保守層に訴求する必要があるのです。
実際にトランプ氏の政策でアメリカ国内の雇用が増えるかどうか疑問の部分もありますがとにもかくにも製造業はアメリカ国外へ出させない・雇用は外国に渡さないという姿勢を取り続けることがトランプ氏の政治姿勢の前提条件になってきます。

FX投資をしていると中央銀行の幹部の発言は官僚らしい言い回しで常に玉虫色でわかりにくく政治家の発言も白黒はっきりさせない発言が多くイライラさせられることが多いのが常です。
しかし、トランプ氏の場合は政治的な善悪はともかくとして、FX投資という観点からだけ見ると常に単純明快で国際政治によほど大きな変化がない限りは彼はチャンスがあれば常に雇用と輸出機会をアメリカ国内に引き込もうと発言するでしょう。

特に彼が国内向けに経済政策を語るときは、ほぼ毎回ドル安を誘導するような発言になるはずです 。
つまり当面のFX戦略としてはトランプ氏のアメリカ国内向けの発言に注目し、常に円高ドル安方向に急展開する可能性があると備える必要があります。
逆に言えばトランプ氏が勢いのある発言を繰り返している現状では、 ドル売りに中長期的なチャンスがあるともいえるでしょう。